マダニに刺されたらどうしたらいい?症状や治療法を教えて!
マダニに刺されたのが原因で最悪の場合、死に至るケースが日本で
も増加の傾向にあり、ニュースでも度々取り上げられるほど危険な
ダニです。
私たちの家の中に潜んでいる普通のダニによる健康被害は、鼻炎や
喘息などのアレルギー反応、皮膚のかゆみなどが主で、生命の危険
に晒されるという事は殆どありませんが、このマダニには要注意で
す。
そこで、マダニに刺されるとどのような症状が現れるのか、なぜ死
亡してしまうのか、もし万が一マダニに噛まれた時の対処法、予防
やどのような治療法があるか分かりやすく、簡単にご紹介しますの
で、マダニから身の危険を守るためにの基本を今のうちに理解して
おきましょう。
このページの目次
マダニとはどんなダニ?
マダニとはその名の通りにダニの一種で、人間を含む哺乳類の血を吸って生きています。
マダニはハーラー器官と呼ばれる感覚器官を持っていて、この感覚
器官で哺乳類の存在を確認しています。具体的には私たち人間や動
物の呼吸で発生する二酸化炭素の匂い、体温や体臭等が判断材料と
なります。
ダニが哺乳類から血を吸う場合、その多くは口にある針状の物を哺
乳類に刺して吸血を行ないます。しかしマダニに関しては口に針状
の器官がないので、口で直接噛む事で吸血をします。
マダニの口にはちょうどハサミのような形の器官があり、これを使
って獲物の肌を切り裂くようになります。切り裂いた部分に口の下
側にある歯を刺し入れて、そこから血を吸います。
マダニの画像
SFTSの原因になるマダニを写真で紹介します。タカサゴキララマダニ
大型のマダニ。東南アジアの他に日本では関東以南に分布しています。
(著作権者:Bearparkさん、ライセンス:CC BY-SA 2.1 jp、タカサゴキララマダニ
フタトゲチマダニ
北海道から沖縄県八重山地方にかけて広く分布している。(著作権者:Commonsourceさん、ライセンス:CC BY 3.0、フタトゲチマダニ
マダニに刺されたらどんな症状が現れるの?
マダニに刺された場合に気を付けないといけないのが、ウイルス感染による様々な症状を発症してしまう可能性が大きいことです。
具体的な症状としては、発熱や腹痛、吐き気や嘔吐等が挙げられま
す。
また人によっては頭痛や意識障害、けいれん等の重い症状が出る事
もあります。年配者等のように体力等が低下している人が感染する
と、最悪の場合には命に関わる危険性も出てきます。
マダニ感染症の潜伏期間はどの位?
マダニに刺されると血を吸われるだけではなく、その口からあるウイルスに感染してしまう事があります。そのウイルスはSFTSウイル
スというもので、感染すると6日~2週間の潜伏期間を経て「重症熱
性血小板減少症候群」を発症します。
マダニ感染症の感染者と死亡者はどの位いるの?
日本では2013年に初めて感染者が確認され、2015年はこれまでに158人がSFTSウイルスに感染し、43人が死亡していると国立感染症研
究所が発表しています。
マダニ対策
こういった事態を防ぐためには、マダニに刺されないように注意する事が大切になります。
草むら等で活動する時には長袖・長ズボンを着用して、手には手袋
を装着する等して肌の露出を避ける事がポイントです。
マダニの活動期間は春から夏頃にかけてが最も活発になるので、こ
の時期の野外での作業は特に注意が必要と言えます。
ただ、どれだけ厳重に予防対策をしても、噛まれてしまう可能性は
ゼロとは言えないです。
ですから、マダニが生息していそうな場所に行った場合、帰宅後す
ぐにシャワーを浴びるなどして、マダニに噛まれていないか体の
隅々まで確認することが大切です。
もしマダニに刺されたらどうすればいい?
現時点ではマダニ感染症に効くワクチンも治療薬もありませんので、もしマダニに刺されたら速やかに病院を受診して、適切な対処をし
てもらう事が大切です。
必ずSFTSを発症するわけではないので、刺されて24時間以内であれ
ばピンセット等で取り除くことが出来る場合が多いので、落ち着い
て処置しましょう。
その際、マダニの頭部が人の体内にちぎれて残る場合もありますの
で、外科や皮膚科などで取り除いてもらうことが出来ますので必ず
受診して下さい。
病院での治療法としてはマダニの除去、患部の洗浄や消毒等が行な
われます。ただ、SFTSウイルスに感染した場合には数日後に症状が
出るので、しばらく様子を見る事も重要です。
目次に戻る
関連記事
-
インフルエンザの予防接種 腫れやかゆみの対処法とは?
インフルエンザの予防接種の後、注射の跡が赤く熱を持った腫れを 伴うことがあります。 大人でも
-
花粉症の症状を和らげる良い方法ってあるのか
花粉症は別名「季節性アレルギー性鼻炎」とも呼ばれています。 花粉症は大人だけがかかる病気ではなく、
-
過敏性腸症候群かも。下痢や便秘が続く時の治し方は?
腸には特に異常がないのに、いつも通勤途中にお腹が痛くなったり、 重要な会議が始まると下痢になって退
-
ノロウイルス感染 実は二次感染被害の防止が最重要
夏場に多いとされる食中毒が、寒い冬にも関わらず発生してしまう事で 世間を騒がすノロウイルス。
-
RSウイルスは大人も感染する?どんな症状がでるのか教えて
RSウイルスが大流行する季節となりました。 おもに乳幼児がかかる感染症と思われがちですが、実は
-
耳鳴りが止まらない原因やどんな治療法に効果ありますか?
ある日突然耳鳴りしだした、慢性的に耳鳴りがするなどで悩んでい る人が多いと言われています。
-
インフルエンザの予防接種はいつが最適?効果期間はいつまで?
寒い冬が近づいてくると、インフルエンザが流行の兆しを見せてき ます。 インフルエンザにかかっ
-
紫外線アレルギーかもしれない!症状や治療法を教えて!
太陽から降り注ぐ紫外線が原因である「紫外線アレルギー」は、日 光アレルギー、日光過敏症、日光湿疹、
-
ノロウイルスの二次感染を防ぐ消毒液の簡単な作り方
ノロウイルスは、食べ物などに付着した原因菌が口から侵入し、 胃酸により死滅することなく、腸の中で増
-
心筋梗塞の前兆とは?血圧を下げるための生活習慣って何?
心筋梗塞の前兆や高血圧のリスク、食事などの改善について説明し ます。 人