ノロウイルス感染 実は二次感染被害の防止が最重要

公開日: : 最終更新日:2014/01/25 医学・美容・健康 , , ,

夏場に多いとされる食中毒が、寒い冬にも関わらず発生してしまう事で
世間を騒がすノロウイルス。

学校や老人施設などで、数十~数千人単位で集団感染による
食中毒のニュース報道がされるたびに、改めてその感染力の脅威を
感じてしまいます。

ましてや、幼児やお年寄りが発症すると、体力や免疫力が弱いため
回復するまでの期間が長引くこともあるため、特に要注意です。
Virus
Virus / Razza Mathadsa

ウイルスが原因による様々な疾病は、その元となる姿が見えないため
いつの間にか知らないうちに感染し発症することを考えると、
予防方法に重点をおき、間違った対策をしないように務めるしか
防ぎようがありません。

しかし、この非常に強い感染力を持つノロウイルスの特徴や
感染の仕組みと症状、もし感染してしまった時の対処方法を
事前に知っておくことで、予防や二次感染防止対策を講じることが出来ます。

見えない敵 ノロウイルスを知る

ノロウイルスとは

ノロウイルスとは、非常に小さなウイルスでとても感染力が強い
のが特徴で、1968年にアメリカの小学校において集団発生し、
この時初めて確認されたウイルスです。
このウイルスは、人間の口から侵入し腸内で無数に増殖したあと排泄物(糞便)と
一緒に排出された菌が二次感染引き起こす最大要因です。
また、ノロウイルスは、自らの力で移動が出来ないタイプの菌で、
感染した保菌者の生活行動により広がっていくのが特徴です。
糞便1g当たり約10億個程度のウイルスにまで増殖することが、感染力が
強力と言われる理由です。

症状

今までに感染した人のおよそ3割は、発症せずに終わってしまう場合(不顕性感染)も
ありますが、主な症状として嘔吐や下痢、腹痛、発熱などがあります。
個人差もありますが通常は、1~2日程度で回復してきます。
後遺症が残ることはありませんが、ウイルス感染による免疫はできないため
何度でも感染、発症します。風邪に似た症状もあるため
安易に判断せず、すぐに病院で受診しましょう。

治療方法

ノロウイルスはインフルエンザと違い、予防接種用の
ワクチンやこれといった特効薬もないため、病院では胃や腸の調子を整える
薬、下痢による脱水状態を改善するための点滴投与などで、あくまでも
症状を緩和するといった治療方法が主です。

感染原因

ノロウイルス感染の主な原因の第1位は、何と言っても二枚貝を食べたことに
よるものが最も多く、その中でも、牡蠣(かき)を加熱調理せず生食したこと
による経口感染であることは既にご存じの方も多いと思います。
11月~2月の発症が最も多いのは、旬である牡蠣を様々な調理法で食べる機会が
多いためと言えます。

他の食材による原因も事例としてありますが、食材そのものではなく、
二次感染による食中毒が殆どです。

主原因となる食材を食べていないのに感染、発症してしまう原因として
保菌者が調理した食材を食べたり、トイレや公衆施設などで
ウイルス保有者が拡散したウイルスに接触してしまい、口に入って
しまった事が原因によるもので、1度に大量の食中毒被害が
起きてしまうのは、この二次感染によるものが圧倒的多数を占めています。

それでは、ノロウイルス感染を防ぐため、どのような対策を
講じれば良いか具体的な予防策を以下に示します。

ノロウイルス感染・二次感染の予防策

ノロウイルス感染予防方法1【外出先】

ノロウイルスは、85度以上の高温で1分以上の加熱で死滅しますので
外食の際は、高温調理された食材(特に二枚貝)を選ぶのが無難です。
特に、素手による飲食は注意が必要です。
公共施設でのトイレを使用する際、便座や水洗レバー、ドアノブなど
至る所に保菌者による排泄行為の際、体外に排出された菌が
付着している可能性が高いため、使用前・使用後は、
除菌タイプのウエットティッシュなどで拭き取ることをおすすめします。
そして、十分な水量で丁寧な手洗いに心がけます。

ノロウイルス感染予防方法2【家庭内】

食事での経口侵入を防ぐため、食材や調理器具は使用前に
十分な水量で洗浄してから使用します。
特に二枚貝の調理は、他の食材への付着、調理器具(包丁、まな板)の
入念でこまめな洗浄が必要です。
特に、トイレを使用した事による二次感染被害が最も多いため、
拭き掃除など中心に清潔さを保ちます。
この際、マスクやゴム手袋の着用、着衣も専用のものに
着替えて行うのが安全で衛生的です。
また、外出先からの帰宅は、すぐに十分な手洗いとうがいが有効です。

ノロウイルス感染予防方法3【その他】

ノロウイルスが原因の、嘔吐物処理や要介護者の排泄介助などは
ウイルスに触れたり、時間が経ち空気中に浮遊したものを
吸い込んだりして二次感染するリスクが高まるので、要注意です。
これらは、正しい処理方法を理解したうえで行うことです。

ノロウイルス感染予防に有効な消毒剤や便利グッズ

ここまで、ノロウイルスの特徴や感染を防ぐための基本知識を
お伝えしましたが、被害の拡大防止や予防に殺菌効果が認められている
次亜塩素酸ナトリウム」の使用を関係機関や専門家が推奨しています。

これは、普段様々な用途で使われ、私たちに馴染みの深い
アルコール系殺菌剤や手洗い用の固形石けんがノロウイルスには、
殆ど効果を示さないためです。

次亜塩素酸ナトリウムを使用する際、原液に直接触らない、他の
成分と混ぜてはいけないなど、取り扱いには注意が必要ですが、
現在では、ノロウイルス感染対策専用に予め適度な濃度に希釈された
スプレー式の殺菌剤や、嘔吐物などを衛生的に処理でき、二次感染防止に
便利なノロウイルス対策キットが販売されていますので、
これらを購入して常備しておくと良いでしょう。

どんなに、気を付けていても二次感染してしまう可能性が高い
冬の季節。見えない敵が、私たちの体内に侵入する機会を息を潜め
じっと待ち構えています。

これはウイルスと人間の知恵比べみたいなものでしょうね。
ウイルスなんかに絶対に負けたくありません。

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