RSウイルスから赤ちゃんを守れ!その対策や治療法とは?
RSウイルスが赤ちゃんを脅かしています。
乳幼児期の肺炎や気管支炎の大半は、このRSウイルスが原因である
と言っても過言ではないでしょう。
生まれたばかりの赤ちゃんや、3歳位までの幼児をお持ちのお母さ
んは、このRSウイルスの存在が大変気になりますよね。
感染者が年々増加傾向にあり、流行のピークは12月上旬から中旬に
かけてと医療機関などが注意喚起していますので、子供の健康状態
を注意深く観察しなければなりません。
もしもRSウイルスに感染して、その後の対応が遅れると最悪の場合
重篤化してしまう可能性もあります。
ただ、初期症状が普通の風邪に似ていて、マイコプラズマ肺炎にも
似ているため、なかなか自分での判断ができなく病院に連れて行く
にも迷いが出てくると思います。
そこで、RSウイルスの特徴や未然に防ぐための対策、もし感染して
しまった場合の治療方法などをわかりやすく説明しますので、疑問
や不安に感じているお母さんたちの参考に是非お役立て下さい。
RSウイルスとは?マイコプラズマ肺炎との違いは何?
RSウイルスとは、赤ちゃんなどの乳幼児がかかる代表的な呼吸器感染症のことです。
毎年12月から1月頃、冬の季節に毎年流行のピークを迎え、おもに1
歳から2歳にかけてのほぼ100%の赤ちゃんが感染し、RSウイルスに
有効なワクチンがないことからその後も再感染を繰り返します。

Respiratory syncytial virus (RSV) infection – Case 288 / Pulmonary Pathology
このRSウイルス感染症の症状によく似た病気としてマイコプラズマ
肺炎があり、後者はウイルスではなく細菌によるもので抗生物質に
よる治療が可能です。
どちらも症状が似ていますが、治療方法が違うため専門医の診断を
受けなければなりません。
以下に、RSウイルス感染症とマイコプラズマ肺炎の特徴や症状の違
いの比較をご紹介します。
【RSウイルス】
■感染する年齢割合(全年齢)・・0歳(0~5ヶ月19.7%、6~11ヶ
月24.4%)、1歳33.5%、2歳12.7%、3歳5.3%、4歳2.5%で1歳以
下で全報告数の約70%以上を、3歳以下で全報告数の90%以上を占め
ている。(国立感染症研究所感染症疫学センターデータ参考)
■初期症状・・せき、鼻水、発熱、喉の痛みなど普通の風邪に
よく似た症状
■潜伏期間・・4日~6日
■重症化した場合の症状・・呼吸困難、咳き込む、喘息など気管支
炎や肺炎に進行。特に生後6ヶ月以内の赤ちゃんが感染すると重症
化しやすい。
【マイコプラズマ肺炎】
■感染する年齢割合(全年齢)・・1~14歳が約80%を占める。201
1年以降では、4歳以下の割合が減少傾向で10~14歳の割合が増えて
いる。(国立感染症研究所感染症疫学センターデータ参考)
■初期症状・・倦怠感、発熱、頭痛など
■潜伏期間・・2~3週間
■発症後の症状・・たんの絡まないせきが3~4週間続く
RSウイルスから赤ちゃんを守るための対策方法は?
RSウイルス予防対策としては。公共交通機関や施設などの人ごみが多い場所で感染しやすいので、なるべく人ごみには入って行かない
ようにします。
また家庭内感染も少なくありませんので、家族の人は普段からこま
めに手洗いやうがいを徹底的に行うことが大切です。
RSウイルスは人からの飛沫や接触により感染します。
赤ちゃんに接する時は飛沫や接触の際に感染しないよう、常に手洗
い・うがい、そしてマスクの着用が望ましいといえます。
そしてRSウイルスに感染してしまった場合は、公共施設など人の多
い所には連れて行かないようにし、すみやかに病院で診察を受けさ
せる必要があります。
RSウイルスの治療方法とは?
ところでRSウイルスに感染をした場合の治療方法ですが、主に対症療法が中心で、発熱に対しては冷却するとともにアセトアミノフェ
ンの解熱剤を投与します。
そして喘鳴などの呼吸器の症状に対しては、鎮咳去痰剤や気管支拡
張剤が用いられます。
また発熱により脱水症状が起こると痰に粘り気が出て去痰すること
が困難になりますので、部屋内の加湿や水分補給もとても重要です。
さらに細菌感染などの合併の可能性がある場合は抗生物質が投与さ
れます。
赤ちゃんは大人に比べると病気に対する抵抗力が弱いので、少しで
も症状が出たらすぐに医師に診察してもらうことが大切です。
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