卵かけご飯は心臓病に悪い?嘘?本当?
日本国民が誇るファストフードの定番「卵かけご飯」。
健康に良いとされるビタミンやミネラルを含み、簡単・手軽な
食事で、アレンジも豊富で様々なレシピもあり、今では卵かけご飯
専門店や卵かけご飯専用の醤油まで登場し、メディアでも度々紹介
されています。
E.G.G (鶏卵) / onigiri-kun
しかしその一方で、卵が血液中のコレステロールを上昇させ、心臓
病や血栓を引き起こすとも言われ、食べるのを控えた方がいいと
されていますが、最近の研究では1日1個なら問題ないとの報告も
あり、あまり過剰反応しないほうがいいとも言われていますが実際
の所はどうなのでしょう。
そこで、卵が原因と言われる様々な病気の嘘、本当を以下に
まとめてみました。
このページの目次
卵がコレステロールを上げる諸悪の根源と言われるようになったのなぜ?
毎日の食生活で卵を全く食べない日は果たして何日あるでしょう。卵料理、パン、マヨネーズ、かまぼこ、ちくわ、ウインナー、
ラーメン、天ぷらの衣、アイスクリーム、クッキーetc
卵アレルギーや脂質異常症、高コレステロール血症(高脂血症)と
診断されている方であればともかく、日本人1人が1日あたり食べる
卵の量は約1個と言われていることを考えるとこれらの食品も含め、
ほぼ毎日食べていると言っても過言ではありません。
では、いつ頃、どのようなこと事がきっかけで卵は健康に良くない
と言われるようになったかと言うと・・
今から100年ほど前、うさぎを使った動物実験で卵を食べたうさぎ
の血中コレステロールが上昇し、動脈硬化になったとロシアの学者
が発表したことに端を発していると言われています。
でも、よく考えてみてください。うさぎは草食動物でコレステロー
ルの摂取とは無縁の動物です。
人間の場合は、普段からの食事でコレステロールを摂取し、主に
肝臓で作られるコレステロールのコントール調整機能の働きと共に、
適度な量を血流によって体の隅々まで運び、体の細胞膜を形成した
りホルモンの原料や神経伝達物質としての役割を果たしています。
しかし、うさぎに関するその後の研究で、うさぎにコレステロール
を与えると、与えた分だけ血中コレステロールが増える事が
分かったため、ロシア人学者の研究内容は信ぴょう性を失うことと
なりました。
卵は1日何個まで食べても大丈夫なのか
鶏卵の場合、卵1個の重さを約60g(Mサイズ)とすると、卵黄に含まれるコレステロールは約250mg含まれています。
玄瑛のたまごかけご飯!念願 / veroyama
これは、高コレステロール血症と診断された方が摂取制限により
1日あたり300mg以内に抑えると指導されている目安より低い量です。
医師の診断で特別コレステロールに関する指導を受けていない方
であれば、今現在の研究結果では1日1個以上の卵を食べても血中の
コレステロールに大きな変化は見られないことが分かっています
ので安心して食べても構わないと言うことになります。
しかし、普段の食生活がコレステロールを多く含む肉料理が中心で、
尚且つ、卵料理もよく食べる人はいくらなんでも多すぎますので
程々にしましょう。
卵に含まれる栄養成分と健康への効果
卵や魚、肉に含まれるコレステロールは、摂り過ぎると様々な病気を引き起こしますが、健康維持には必要不可欠な栄養素です。
授乳中の赤ちゃんが飲む粉ミルクにも、わざわざコレステロールを
加えられているくらい大切な脂質でもあります。
そこで、完全栄養食品の優等生である卵の栄養成分が人間の体に
どのような影響を与えているかを以下にまとめました。
卵はビタミン類が豊富でがん予防と若返りに効果あり
・カロテン・・人間の体でビタミンAを形成して目や皮膚や粘膜を正常に保ち視覚障害を防ぐ役割を持っています。
・ビタミンD・・カルシウムの吸収を助け、骨を成長させ丈夫に
します。
・ビタミンE・・老化防止とがん予防に必要なビタミンが含まれて
います。
・ビタミンK・・骨粗鬆症治療薬としても使用されるビタミンで
骨の成長に必要です。
・レシチン・・リン脂質とも呼ばれ、記憶力、認知症、美肌効果
などに役立つ成分です。
・コリン・・レシチン同様に、学習能力アップ、認知症予防、
高血圧予防などで注目を浴びている成分です。
この他にもビタミンB6、B12など含まれていて、卵の持つ潜在的な
健康パワーは計り知れないものがあります。
また、脳や細胞にも作用する成分も豊富に含まれていますので
アンチエイジングへの期待が持てます。
卵のコレステロールは健康に良い
コレステロールは脂質に分類され、卵には大変多く含まれている健康維持に必要な栄養成分ですが、摂り過ぎると動脈硬化や心筋梗
塞、脳卒中などのリスクが高まります。
ところが、最近になってからの国際的な研究で明らかになったこと
は、コレステロールを豊富に含む卵を1日1個以上食べても、血液中
のコレステロールが大きく増える事がないのと、高コレステロール
が原因とされていた心臓病も増えない事も分かったため、卵の食べ
過ぎは良くないとの定説が覆されたということです。
また、コレステロールには悪玉(LDL)と善玉(HDL)があり、多す
ぎると血管を詰まらせてしまう悪玉を善玉が回収して肝臓に戻して
くれる働きがあるので、極端な食べ方をしなければコレステロール
の補給源としては最高の食品と言えます。
卵には糖質、炭水化物をほとんど含んでいない
内臓脂肪が溜り、高血圧や脂質異常症、高血糖などメタボリックシンドロームが気になる方で、他の食品を摂取制限している場合に
も卵は有効です。
血糖値を上げる糖質や炭水化物をほとんど含んでいないため、中性
脂肪や糖尿病を気にしている方でもOKです。
このようなことから、卵はダイエットにも応用が効きますね。
卵にまつわる話を総括すると
完全栄養食品であるはずの卵を食べる際、新鮮な生卵を食べるのが最も健康に良いのですが、調理過程で食用油や食塩を加えることで
余分な脂分や塩分も同時に摂取してしまうため、これらの調味料の
使用量を減らすことをおすすめします。
また、卵かけご飯も炭水化物と糖質も摂り入れてしまうため、食べ
過ぎには要注意です。
そしていつ何時も腹八分目を守り、野菜などの食物繊維もバランス
よく食べて、毎日卵をおいしく頂く、これが一番の卵健康増進法で
はないでしょうか。
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